Core i7 2600Kをオーバークロックしてみる

ことのなりゆき

先月末頃、うちのPCが起動しなくなりました。
水冷にしているのでビデオカードを取り替えるために、一度水抜きをして
新しいカードに挿し替えたら、その後1度目は起動しましたが2回目のパワーオンから
起動せず。BIOSも立ち上がらない。


メインPCがないと何もできない!とあわてて新しいパーツを購入。
BIOSも起動しないとなると原因はマザーか電源かな、というところですが、
マザーの故障の方に賭けて、マザーボードと2600Kを買ってきました。


しかし、その後数日メインPCは何事も無かったかのように動くようになりました…。
原因は不明。
冷却液がどこかに垂れてて、ショートしても壊れるようなところじゃないけど
起動しなくなるようなところに水がついていて、乾いたので動くようになったと考えると
つじつまが合う気もしますけど、分かりません。


で、せっかく倍率ロックフリーのCPUを手に入れたので、
もうSandyBridge-Eが発売されて今更ですが、いろんな記事で5.0GHzまで行くという噂が
あった、2600Kのオーバークロックを試してみました。

CPU水枕、EK-Supreme LTXでオーバークロック

まず基本的なパーツ構成をば

  • CPU: Core i7-2600K
  • M/B: MSI Z68MA-ED55B3
  • メモリ: UMAX DDR3-1333 8GBキット (4GBx2)
  • HDD: HGST 1TB 7200rpm(使ってないPCから引っこ抜いた。製品名忘れた。)
  • 電源:Antec High Current PRO 850W
  • ケース:なし(バラック組み)


水冷でのオーバークロックです。

CPU水枕はEK-Supreme LTX。今のEKWBの製品ラインナップの中では低価格な水枕で、その分構造はシンプルなようです。
高価な水枕には性能は及ばないでしょうけど、普通の使用では十分冷えるしコストパフォーマンスは良いと思います。

そのほかの水冷部品は…

  • ポンプは、リザーバーと一体型の、確かJingway製Magicoolのもの(名前忘れた)。
  • ラジエータはBlack Ice SR1 120。
  • 配管は内径8mm外径10mmのPVCチューブ。


で、この構成で、温度と、Prime95の安定から限界を探ってみました。
HTは有効にしてます。(というかBIOSで無効にするオプションが無いような…)


結果は、4.6GHz、BIOS設定上のCPU電圧1.44Vでなんとかギリギリ、となりました。
この設定でのPrime95実行中のCore Tempによる温度ログ、約24時間分が下のグラフです。

瞬間的に90℃を超えているコアがありますね。危険です。
この結果からこれ以上のクロックアップは無理、もう少しクロックを下げるか、冷却を強化したほうがいいと判断しました。
1.44Vってのも、Core2Quad Q9550が1.41Vで定格の1.8倍(4.0GHz)まで行っていた体験と比べると、ちょっと怖い電圧です。

水枕をaqua computer製cuplex kryos HFに換装

ということで、水枕を変更すればもう少し冷えるかな、と
ハイフロータイプのaqua computer製CPU水枕、cuplex kryos HFにしてみました。

水枕内部で流路を絞って流速を高めた水流を内部の放熱フィンにぶつけて冷やすタイプのようです。


水枕だけを変更して、倍率や電圧などは上と同じでPrime95を走らせて温度を測ってみました。

負荷時の最大温度が78℃あたりで、90℃に達したLTXの結果から10℃以上も下がっています。


この結果を気を良くして、さらにクロックを上げた4.7GHzでPrime95が24時間走る設定を探ってみました。
倍率47倍4.7GHzでPrime95の24時間耐久にCPU電圧設定1.48Vが必要でした。
その設定で同じように温度監視したグラフです。

これでもまだ90℃にいくほどでもなく、動いてます。


しかし、冷えていても1.48Vで使い続けるのはちょっと怖いですが…。
BIOSで設定した電圧より、計測ソフト上の表示は0.02〜0.04Vくらい下がっているので、
マザーの能力が足りないのかな、という感じもします。
あと、やはりハイフローを要求する水枕は圧力損失も大きいようで、
水枕交換前はなんともなかったチューブのポンプ吸入口近くのところがちょっと元気がない感じになっていました。
もう少し流路を短くして無駄を減らすか、ポンプが強いほうがいいですね。


今回はとりあえずここまで。

履歴
  • 2011.11.20 公開
  • 2011.11.27 一部訂正