2014年の個人的に買ってよかったと思うゲームTOP3

去年もこういう記事を書きましたが、1年の締めくくりとして今年もやってみようと思います。去年と同じく、あくまで2014年に自分が買ったゲームからの選出で、リリース時期はもっと前だったりします。
というか今年は他に1件しか記事を書かなかったですね…。

1位 Kerbal Space Program

http://store.steampowered.com/app/220200/
ひとつ前の記事でも紹介していますが、リアリスティックな物理演算の宇宙開発シミュレーションです。
相変わらず開発中でSteamでは早期アクセスタイトルとなっていますがいよいよベータに入り、宇宙飛行士にクラスの概念が導入されて、宇宙船に乗せるクルーの編成の重要度が増したり、宇宙船が宇宙センターの建物に衝突したりすると建物がダメージを受けて修復にコストがかかるようになったり着々と内容の充実が進んでいます。
前の記事でDunaへの水平着陸に挑戦すると書きましたが、まだ成功していません。一度はDunaへの着陸は成功したのですが、帰還のときに宇宙センターの滑走路で着陸に失敗して粉々になりました。その後何度か挑戦しましたけどDunaの地面は比較的平坦なところでも完璧に平らではないので着陸の成功率は低く、なるべく滑走距離を短くするよう工夫していましたがなかなか上手くいかず。そうしているうちにアップデートで空力パーツに大きな変更が加えられたので、着陸艇の設計を大幅に見直さなくてはならなくなり、ようやくもとのDunaに着陸できそうな機体と同等かなと思えるものができたところです。まあ、こういうことが早期アクセスタイトルでのリスクなんですね。でも諦めずに挑戦していきます。

2位 Terraria

http://store.steampowered.com/app/105600/
確か今年の始めごろに買ったと思います。
ドット絵の横スクロールの画面でプレイヤーキャラを操作してランダム生成された世界を探索し開拓していくゲームですが、その世界を構成しているもののほとんどが、ツルハシや斧などの道具を使って取り除くことができます。取り除いたものは別の場所に再配置することもできるし、なにか他のものを作るための材料にもなります。つまり、斧で木を切り倒して手に入れた木材を使って壁材やドアを作り、家を建てるというようなことができます。この家を建てることがまずこのゲームの第一歩で、このゲームの世界ではそこらじゅうにプレイヤーを攻撃してくるスライムがいる上に、夜になるとゾンビがどこからともなく現れて地上を徘徊します。なので、まず家を建てて安全な場所を確保しなければならないからです。ツルハシを使って地面を掘ると、鉄や銅などの鉱物が見つかります。これを使って武器を作り、更に危険な土地へ挑んだりできるようになります。空き家を作り、一定の条件を満たすとNPCがそこに住み着くようになり、にぎやかになっていきます。手に入れた素材から作り出せるものは実にさまざまで、家具やシャンデリア、街灯やフェンスなどもあり、好きなように町を形作っていくことができます。こうして町を作って探索の拠点にしつつ、地下深く掘り進んだり、地上を遠くまで歩いてみたりして、探索をして、そして手に入れた素材を使って世界を好きなように作り変えていく、そういうゲームです。
無論、プレイヤーの「創造」を邪魔してくる要素もあります。巨大で強力ないわゆるボス敵であったり、Corruptionという汚染された土地があり、そこには不気味な生き物が徘徊し、NPCは住むことができず、放っておくとだんだんと他の正常な土地を侵食していきます。プレイヤーは、こういった脅威と戦いながら自分の目指す世界を構築していかなければなりません。
というわけで、文章での説明が難しいゲームですが、本当に素材や作れるものの種類が多く、地中にはいろいろなものが隠されていて掘れば掘るほど発見があって、また自分のアイデア次第では作りたい建物などがドンドン増えていくので、実にやりごたえのあるゲームです。価格もインディーズゲームとして普通の価格帯ですし、しょっちゅうセールで300円くらいになってたりするので、買っておいて損はないと思います。

3位 Freedom Planet

http://store.steampowered.com/app/248310/
ごく最近のセールで買いました。今年の秋ごろリリースされたもののようです。
最初トレイラー動画を見たときはどこかの音速ハリネズミを連想しましたが、プレイしてみると非常に丁寧なつくりになっていて、ドット絵のキャラクターの動きや表情が非常に豊かで、ドット絵好きとしては非常に楽しく遊べました。
内容はオーソドックスな面クリア型の横スクロールアクションで各ステージに中ボス、ボスがいるという構成になっています。ゲーム開始時にAdventureモードを選ぶと、ステージの間にストーリーが語られるシーンが入ります。これらのシーンがドット絵のキャラクターが表情豊かに動き回り、しかも(英語ですが)フルボイスでとてもテンポがよく、物語やキャラクターにとても惹きつけられました。
そのプレイ可能なキャラクターですが、紫色をしたドラゴンの末裔で短時間だけど物凄い速さで飛んだりできるライラックと、壁キックや特定の床での凄いジャンプができたりバイクに乗って走ったりできる緑色のヤマネコのキャロル、気(?)を練って作り出したキューブを投げたりシールドを張ったりできるうさぎっぽいミラの3人から選べます。(ミラだけAdventureモードがありません。)キャラによってプレイできるステージが一部異なり、Adventureモードのストーリーシーンも1キャラだけプレイしたのでは見られないシーンもあります。
登場人物のキャラ立ちもとても良いと思います。特にライラックさんはキャロルから"Miss Heropants"(英雄気取りとかそういう意味だと思う)としょっちゅうからかわれるほどの熱血漢(女の子だけど)で暑苦しいほど熱くてよかったです。ライラックさんかっこいいよライラックさん。軽めですがリョナられ敵の言説に惑わされてちょっと弱気になったりするところも良かったですね。お色気サービス要素的なものは全くありませんでしたが、久々に心惹かれる「戦うヒロイン」でした。
難易度は選択可能で、ノーマルでも終盤あたりでちょっと歯ごたえがある程度でインディーズにありがちな鬼畜難易度でもなく、さらに低い難易度も選べるのでプレイすればとりあえず最後までいけると思います。また音楽も熱いライラックさんに良く合うかっこいい曲が多くてとても良かったです。なおタイトル画面でロゴにカタカナで題が併記されていますが中身は全編英語のみです。

2014年を振り返って

ことしもTOP3はインディーズゲームばかりになってしまいました。日本のゲームも挙げたいところですが今年遊んだ国産ゲームで満足度が高かったのはDSiウェアとして出ている「コロぱた」がありましたが、キャラ面でライラックさんに軍配があがりました。大作ゲームを最近やってないので時代に遅れてしまっているかも。しかし大作ゲームは1週間とかゲームする暇がないとお話の展開を忘れてしまったり熱が醒めてしまったりする気がするのでめんどくさいという気持ちになったりしてあまり手を出さなかったです。しばらくがっつりゲームに没頭する時間が欲しい。

宇宙ゲー Kerbal Space Program R.A.P.I.E.Rエンジンの性能を調べてみた

Kerbal Space Programについて


今年のSteamサマーセールで安かったので買ってみました。
それまでもちらほらとセールのタイトルに上がっているのは見かけていたんですが、どんなゲームなのか皆目わからなかったので特に気にもしていませんでしたが、リアリスティックな物理演算の環境下で、宇宙船を飛ばすロケットを組み立てたりその宇宙船の軌道を設計したりするシミュレータ的なゲームだと知って、プレイしてみることにしました。
やってみるとこれが大変面白い。
ロケットはパーツをマウスのドラッグ&ドロップでつなげていくだけで簡単に組み立てられ、すぐに飛ばせるのでサクサク楽しめます。打ち上げ後は宇宙船や乗組員をアクションゲームやフライトシュミレータとか3Dシューティングのように操作するので直感的です。しかし、ロケットの加速や空気抵抗、重力や、機体に負荷が掛かったときの振動や捻じ曲がりなどがリアルに計算されていて、燃料が足りないとか軌道の設計が甘かったりして目標地点にたどりつけず永久に宇宙を漂うはめになったり、あまりに不安定なロケットだと打ち上げ直後に空中分解してしまったりします。しかしそこが面白い。
実際の打ち上げの事例やアポロの月面着陸などをネットで調べて参考にしたり、天体の軌道の物理について調べているうちにだんだんと上手く飛ばせるようになってきました。今は火星の類似惑星であり大気の存在する惑星Dunaに有翼機で滑空して水平着陸しようと挑戦中です。
類似惑星という言い方をしましたが、このゲームの舞台は現実の太陽系ではなく、架空の太陽系によく似たKerbol系という恒星系です。地球に相当するKerbinという惑星があり、Kerbalという緑色をした知的生命体が住んでいます。そしてKerbalの科学者や宇宙飛行士が働くKerbal宇宙センターがこのゲームの中心地であり、プレイヤーはこの宇宙センターを運営し、この宇宙センターからロケットが打ち上げられます。
実はこのKerbinは現実の地球よりも小さく、地表での重力加速度は地球と同じですが、第一宇宙速度は2400m/sくらいです。さらに、搭乗するカプセルが全長1mくらいであることから考えると、Kerbal人の身長は地球人よりかなり小さいようです。なので有人飛行でも宇宙船は軽く小さくなっていますし、軌道に乗るための速度が超音速ジェット機で到達できる速度に近いのでスペースプレーンで宇宙へ行くことが実現しやすくなっています。現実よりもプレイヤー有利に出来ていますが、ゲームを始めたばかりのときには特にそういったことを意識させられることはなく、「やってみたら意外に上手くいってしまった」という成功体験からプレイヤーをゲームに引き込む上手いカラクリになっていると思います。しかし、スケールは小さくとも宇宙は宇宙、他の天体に着陸するなどの挑戦をすれば難易度は上がっていきます。(現実の地球と同じスケールに変更するMODもあるようです。)

このゲームはまだ開発中で、リリースされているのは有料のテスト版、Steamでは早期アクセスタイトルとなっていますが、現段階でも十分楽しめる内容です。


ロケット組み立ての様子

宇宙ステーションも作れる

スペースプレーン

このゲームではロケットだけでなく、翼を持ち揚力で大気圏を飛び回る航空機も組み立てることができます。翼の揚力で大気圏を飛ぶことができ、かつ宇宙まで行くことができる航空機をスペースプレーンと呼ぶようです。特に、ロケットのような使い捨ての下段部がなく、それ単体で軌道に乗ることができるものをSSTO(Single-Stage-To-Orbit;単段式軌道往還機、単純に訳すと「1段で軌道まで」という意味ですが。)といいます。これは各国で計画されていますがKerbinとは異なる環境の地球ではまだまだ技術の飛躍が必要だそうです。1番実現が近いと言われているのがイギリスのスカイロンという航空機で、これは空気中・宇宙空間両用の2方式エンジンを持ち、大気圏中でジェットエンジンの方式でマッハ5以上まで加速し、その後、宇宙空間用のロケットエンジン方式に切り替えて軌道に乗る計画みたいです。Kebalでも、燃費のよいジェットエンジンで大気圏中で出来る限り加速するほうが宇宙空間に出てからの燃料が残り有利かと思います。

Duna上空まで到達したスペースプレーン

Kerbalの空宙両用エンジン、R.A.P.I.E.R.

Kerbalにもスカイロンに使われるような2方式エンジンが登場します。R.A.P.I.E.R.エンジンというのがそれです。(ちなみにスカイロンに搭載されるのはS.A.B.R.E.エンジン)このR.A.P.I.E.R.、ゲーム中の組み立てシーンで表示される性能値は純粋なジェットエンジンロケットエンジンに比べるとイマイチなので、スペースプレーンを飛ばすようになってからしばらくは敬遠して、ジェットエンジンロケットエンジンを別々に搭載するようにしていました。しかし、Dunaに水平着陸するためにはなるべく軽い機体にしてDunaの薄い大気で得られる弱い揚力でも安全に着陸できるゆっくりな速度で飛べる必要があります。そこで、軽量化のためには2種類のエンジンを別々に搭載するよりR.A.P.I.E.R.単発機のほうが有利なのではないかと考え使ってみることにしました。
ところで、プロペラで風を切ったり、空気を取り込んで燃焼ガスを吐き出したりする航空機用のエンジンは推力が機体の速度によって変わるという特性があります。Kerbalに登場する他の2種類のジェットエンジン、Basic Jet EngineとTurbo Jet Engineについては検索すると最大推力とそのときの速度についての情報が見つかりましたが、R.A.P.I.E.R.については見つからなかったので、自分で調べてみることにしました。
ゲーム中で見られる性能の数値は次のようになっています。

Basic Jet Engine
  • 最大推力:150.0kN
  • 最低推力:0.0kN
  • 海面比推力:2000s
  • 真空比推力:1000s
  • 重量:1.0t
Turbo Jet Engine
  • 最大推力:225.0kN
  • 最低推力:0.0kN
  • 海面比推力:800.0s
  • 真空比推力:1200.0s
  • 重量:1.2t
R.A.P.I.E.R. (AirBreathingモード)
  • 最大推力:175.0kN
  • 最低推力:0.0kN
  • 海面比推力:800.0s
  • 真空比推力:1200.0s
  • ピーク比推力:2524.332s
  • 重量:1.2t

真空比推力の数値はありますが実際に真空中で動作するわけではなく、真空に近付くにつれてその値に近付く、という意味だと思います。あと何故かR.A.P.I.E.Rだけピーク比推力の記述があります。

測定

前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。実際にゲーム中で各種エンジンを搭載した機体を飛ばして、パーツを右クリックすると表示される情報を出したままにして録画してデータを取りました。

その機体。Duna着陸艇の試作機のうち実用に至らなかったものを改修して、中央にR.A.P.I.E.R.を1基、左右にBasic Jetをそれぞれ1基搭載しています。フルスロットルで離陸し、徐々に高度を上げながら加速していき、最終的に高高度で空気が薄くなり全てのエンジンが吸気不足で停止するまでデータをとりました。高高度のほうが空気抵抗が少なくより速度が伸びるためです。また、R.A.P.I.E.R.をTurbo Jetに換装してそちらのデータも取りました。

測定中の様子。極超音速で赤熱している。
その結果の、機体速度に対する推力のグラフです。

ごく低速の範囲は離陸したてでエンジンが温まりきってないようであまりあてになりませんが、Turbo Jetについては調べた数値どおり1000m/sに最大推力の225kNに達し、その後は徐々に低下していきます。現実のラムジェットエンジンのような挙動でしょうか。Basic Jetについても、速度が上がるほど推力が落ちていくのは調べた情報どおりです。
問題のR.A.P.I.E.R.ですが、Turbo Jetと同じ1000m/sで最大推力175kNに達してその後は同様にゆっくりと低下していきます。しかし、この低下率がTurbo Jetより小さく、同じ機体速度であればTurbo Jetよりも大きな推力を得られる範囲がありました。これが何か気圧とか速度以外のものの影響でないとすれば、R.A.P.I.E.R.のジェット方式のときの性能は単純に純粋なジェットエンジンに対して劣っているとは言い切れないかもしれません。高高度での加速がよくなれば大気圏脱出までに掛かる時間が減り、もしかしたら燃料消費量で有利になるかもしれません。
高速領域で推力が単調減少している範囲で、Turbo JetとR.A.P.I.E.R.の推力が少しだけピョコっと上がっているところがありますが、これは推力がゼロになったBasic Jetを手動でシャットダウンしたタイミングに一致します。Basic Jetが停止して割り当てられる空気吸入量の配分が増えたためじゃないかなと思います。このことから、インテークエアの量も推力に影響しそうです。
燃料消費については、比推力の数値のほうが重要なので、それもグラフにしてみました。比推力というのは、エンジンの性能を表す数値のひとつで、要するにこれの値が大きいほど燃費がよいということになります。ロケット全体の性能を表す数値にΔVというものがあり、これはロケットが全ての燃料を使い切るまでにどれだけ速度を(方向転換も含めて)変えられるかということを表しています。最初の重量と燃料を全て使い切ったあとの重量の比が同じならば、ΔVは比推力に比例するので、比推力が大きいことはより遠くへ行くことができることを意味しています。
これについては機体速度依存なのか高度依存なのか分からなかったので、ゲーム中のパーツ情報では地表(海面)での比推力と真空中の比推力の2つが示されていることから、高度と比推力のグラフにしてみました。

Turbo JetとR.A.P.I.E.R.の比推力変化はほぼ一致しました。

まとめ

ということは、燃費の点ではR.A.P.I.E.R.はTurbo Jetに劣るところはなく、最初は推力が低いので高高度に達するのにTurbo Jetよりやや時間が掛かるかもしれませんが、高高度ではTurbo Jetに勝るか、すくなくとも遜色のない推力が得られるようなので、大気圏脱出に際しては十分有効な選択肢となりそうです。どうしても真空中でより高い比推力が必要なのでなければ、軽量なスペースプレーンでは積極的に使っていこうと思います。

では、大体の特性は分かったので、R.A.P.I.E.R.エンジン単発の軽量スペースプレーンでDunaへの水平着陸に挑戦してきます。この記事を読んでも、なんのことやらさっぱり分からないような記事になっているかもしれませんが、とにかく今まさに熱を上げている最中のこのゲームについて何か書きたいという一心で書きました。もしご興味を持たれたら、このゲームをプレイされてみてはいかがでしょうか。デモ版もあるようですよ。

月面着陸や宇宙遊泳もできる
なお、この記事を書いたときのゲームのバージョンは0.24.2.559です。また、表示情報追加MODのKerbal Engineer Reduxを使用しています。

2013年の個人的に買ってよかったと思うゲームTOP3

2013年もまもなく終わりなので、今年買ったゲームを振り返り、個人的に買ってよかったと思うゲームを紹介してみます。
「2013年に買ったゲーム」なので、リリースはもっと前だったりします。

1位: Hotline Miami

こちらはリリースは2012年ですが、今年のサマーセールで買いました。
インディーズ系開発者による見下ろし視点の2Dアクションゲームです。プレイヤーはある日留守番電話に残されていたメッセージと、突然送りつけられた覆面に同梱された文書の脅迫じみた指示に従って「覆面の仕事人」としてマイアミに巣食うマフィアのアジトに押し入り、野球バットや鉄パイプ、刃物や銃器を使って次々と抹殺していきます。
操作は、マウスカーソルがあるほうを常に向くプレイヤーをWASDキーで上下左右に移動、マウスクリックで攻撃や武器の切り替え、という一風変わったものになっています。そのため、とっつきにくく慣れが必要でしたが、敵もプレイヤーもどちらも攻撃が当たればほぼ即死、やられても余計な演出やシーンの切り替えはなくRキーを押せばサクッとリトライができるので、慣れるまでにストレスは感じませんでした。

グラフィックはシンプルで敵のドット絵のパターンも多くはないのですが、そのかわり様々な武器で武装していて、窓越しにプレイヤーを発見すると追ってきたり、銃声を聞くと音のしたほうを探しにきたり、という反応をするので、音のしない鈍器を使うとか、わざと窓越しに姿を見せておいて駆けつけてくる前に隠れておいて後ろから倒すとか、臨機応変にいろいろな攻略法を考えるのが楽しかったです。

ストーリーの展開も面白く、夢の中のような場所での覆面を被った自分自身やその関係者との謎に満ちた会話シーンや殺戮の繰り返しの中でだんだんと現実感が薄れていくような表現や、殺戮の繰り返しが続くと思いきやの急展開などもあり、ストーリー的にもかなり引き込まれました。殺戮者である主人公に深く感情移入できたということも自分としては面白い体験でした。

ただ、難易度選択などはできず、ある程度死んで攻略法を考えるゲームなので、肌に合わない人もいるかと思います。
また、日本語には対応していません。

2位:Bioshock Infinite

現実の現在よりも一部の科学が進歩した過去の世界で超能力を駆使しつつ戦うSF一人称視点アクションの人気シリーズ3作目です。
私はこのシリーズはこれが初めてですが、お話は独立しているので過去作を知らなくても問題なく楽しめました。過去作を知っている人ならもっと面白いファンサービス的な演出もあるみたいです。

プレイヤーは空中都市コロンビアからとある少女を救い出すという依頼を受けた探偵ブッカー・デュイットとなって、空中都市でいろいろと騒動をおこしてまわります。音声も含めて日本語化されていて、翻訳の質も高いと思います。

このゲームの魅力は、なんといってもまずストーリーでした。特にラスト。本当にラストは急展開なので、その瞬間は全然よく分かりませんでしたが、一度理解してプレイを思い出すと、非常にたくさんの伏線が張られていて、「ははあ、そういうことだったのか」と緻密な設定の組み立てに驚かされます。

操作はオーソドックスなFPSですが、途中から救出対象である少女エリザベスが同行し色々とヘルプ行動をしてくれるのが楽しいので、やる気が出ちゃうところもあり、フルに日本語化されているので洋ゲーFPS初心者にお勧めしていきたいゲームです。

3位: Bunny Must Die: Chelsea and the 7 Devils

日本の同人ゲームサークルが2006年にリリースしたタイトルですが、今年Steam等で海外版がリリースされました。横スクロールというか横方向視点の2Dアクションです。今年のオータムセールのとき見かけて初めて知って、バニーさんかわいいと思ったのですが、そのときは残念ながらおま国。でも日本の同人ゲームなら日本の同人ショップで買えばいいじゃない、と思ったところ、軒並み在庫切れだったんですが、現在Steamでは日本語も追加されておま国解除されています。嬉しいことに、サウンドトラックとして、海外版でアレンジされたバージョンのみですがMP3ファイルがインストールフォルダの中に付属していました。

ドット絵好きとしては非常に楽しめました。というか、今も楽しんでいます。特に深い設定のない世界でバニーさんを眺めながら楽しくアクション…と思いきや、意外とどんでん返し的なストーリー展開もあったりして良かったですね。

また、主人公のバニーさんが高性能で、操作が上手くなると本当に自在にアクションができ、タイムアタックが楽しくなってくるところも遊び甲斐があると思います。初回プレイでは迷ったり色々試したりで結構時間がかかりますが、実はストレートで行くとかなり短時間でクリアできるので、挑戦してみようかという気になりました。初回プレイでは本当に苦労した難所も腕を上げるとスイスイいけたりするところが上達した感を感じられて、実績ゲットも目指してみようかというモチベーションになりました。目下実績解除のためにタイムアタック中です。

ただ、難易度は高めかと思います。初見では心を折られるかもしれない難所もいくつかあり、難易度選択はないので、万人にはおすすめは難しいかなと思います。まあ、操作になれたり攻略法が分かってしまうとどうということはなかったりするので、まあそういうゲームです。

まとめ

今年はインディーズゲームを割りと多くプレイした気がします。逆に、強烈に印象に残るような大作ゲームは少なかったように感じます。あるいは単に私があんまりやらなかっただけか…。まあ来年は企業制作で気に入るようなゲームがもっとあるといいなと思いつつ、日本の同人ゲームももっとSteamとかで買えるようになるよう願いたいところです。

Core i5 4670Kを殻割りしてみた

i7-4770Kで失敗

Haswellが発売されて早速i7-4770Kを買ってみて殻割りしてみたのですが、ダイのカドが少しかけてしまって、マザーに取り付けて電源を入れても起動しませんでした。
ほんの少し欠けただけでもダメなんですね…。あと、Haswellはヒートスプレッダの中にダイのほかにチップ部品がたくさん付いていますが、それの一番外側のものも傷つけてしまったかもしれません。

i5-4670Kを殻割り

気を取り直して、あらためてi5-4670Kを購入して再度チャレンジしました。今度は成功し、ヒートスプレッダをはずした状態でとりあえずとりつけてBIOSのセットアップまで行けるのを確認しました。熱ですぐ落ちてしまいますが。なんとなくですが、IvyBridgeのときよりヒートスプレッダの接着が強固で、カッターの刃が隙間に入りにくく、ある程度力をこめないと刃が動かない感じでした。
つづいて、3770Kのときと同じように、ダイとヒートスプレッダの間のグリスをLiquid Proに変えて放熱の効率を上げようと思いましたが、今回はダイのすぐ近くにチップ部品があるので、リキプロが垂れてこれらがショートしてしまうことが考えられました。そこで、チップ部品を絶縁性の接着剤で覆ってショートを防ぐことにしました。

写真は、殻割りしたあとグリスをきれいに取り除き、余計なヒートスプレッダの接着剤をカッターでそぎ落としたCPUのチップ部品周辺に、絶縁性の接着剤を塗ったところです。接着剤は秋葉原の電子部品屋さんで売っていたCOM-G52というものを使いました。塗る場所が狭く細かい作業になるので、いったんチューブから接着剤を適当なビニール袋のきれっぱしの上に少量出して、それを爪楊枝の先につけて少しずつ盛るように塗っていきました。いったん全体を塗ってしばらくすると盛り上がりが減ってきてチップがうっすらと透けるように見えてきたので、ちょっと固まってから透けた部分にもう一度重ね塗りしました。CPUダイより接着剤が厚くなってしまうとあとでヒートスプレッダを貼りなおすときにぶつかってしまうかもしれないので、厚くならないように気をつけて塗りました。

2時間くらいたったら、爪楊枝で軽くつつくくらいなら形が変わらないくらいに固まったので、ダイにリキプロを塗り、ヒートスプレッダをエポキシ接着剤で貼り付け、マザーボードのソケットで固定して接着しました。

オーバークロックしてみた

そのあとちゃんと起動したので、(絶縁性接着剤の効果が果たしてあったのかどうかはよくわかりませんが)オーバークロックを試してみました。とは言っても今回はマザーボードとCPU以外はすべて過去の余り物のパーツで、オーバークロック向けとは全く言いがたいものなので、クロックの伸びに関してはあまり参考にならない結果です。まあ、熱的にどうなのか、ちょっと見てみるくらいの感じです。

構成
  • M/B: ASUS GryphonZ87
  • メモリ: UMAX DDR3-1333 4GB x 2
  • 電源: KEIAN KT-370EY-08A (370W)
  • CPUクーラー: 水冷1系統
    • 水枕: EK SupremeLTX
    • リザーバ一体型ポンプ: XSPC X2O 450 Pump with Acrylic Reservoir
    • ラジエタ: BlackIce SR1 120
    • ファン: XINRUILIAN RDL1238S (38mm厚2000rpm)
結果

このような構成なのであまり伸びませんでしたが、BIOSのコア電圧オフセット+0.140設定で12時間以上Prime95を走らせることができました。コア温度は高いときで90℃くらいになりましたが、最大でコア電圧は1.45Vくらいになっていたので、過去にIvyで1.46Vで80℃くらいになっていたこと、室温が30℃くらいあったこと(Ivyのときは20℃くらいで検証した)を考えれば、TDPも上がっていますし電圧に対する温度としては妥当なところかと思います。
もっと安定した電源、CPU電源フェーズの多いマザーを使えば同じコア電圧でももっと伸びるかもしれません。

今回は、こんなところで。


注意: 本記事に書かれているようなオーバークロックヒートスプレッダを取り外すような行為は基本的にメーカーの保証外です。また、ここに書かれていることは私の環境での動作例でしかなく、ほかの環境やほかのCPU個体で行っても同じようになるとは限りませんし、保証は一切ありませんのでご注意ください。

DP-1200+EK-Reservoir Combo DCP 4.0をしばらく使ってみて思ったこと

シールテープは巻いたほうがいい

一度、アクリルの筒の下側から少しずつ冷却液が漏れているのを見て一応、1周だけ巻いておいたのですが、それでも少し漏れていました。

1周しか巻かなかったのは、一度、アクリルの筒にビシビシと亀裂が入って、盛大に漏れたことがあったので、筒にあまり力がかかるようなことをしたくなかったからです。たぶん、後で述べますがアクリルに亀裂が入ったのはシールテープとは無関係なので、1周といわず多めに巻いておいたほうがいいと思います。
私は3周くらい巻きました。
その分、ねじは締めづらくなるので、アクリル筒が下のパーツに対して斜めになってしまったり苦労はしました。

エタノールで洗ってはいけない


上でアクリル筒に亀裂が入ったと書きましたが、それはおそらくアルコールが入ったウェットティッシュで拭いたり、無水エタノールで洗浄したりしたからだと思います。アクリル樹脂はエタノールに触れると劣化し、ひび割れしやすくなるのだそうです。
私は知らずにやってしまいました。
しかもエタノールをかけた瞬間ひび割れるのではなく、じわじわと劣化が進んであとでひび割れるので、洗ったときは大丈夫に見えますが、時間が経ってからひび割れます。熱伝導グリスや水冷部品の洗浄用にエタノールを常備している自作erは多いと思います。ケース内に入れたリザーバーでこれが起こると、かなり悲惨なことになるので、気をつけたほうがよさそうです。

らくがき


最近は3DSカルドセプトやってます。
ハーピーは、マップ上のドット絵がかわいいので特にお気に入りのクリーチャーです。
そのままでは平凡なクリーチャーですが、その分ほかのプレイヤーからマークされないので基本はばら撒き要員、隙あらばターンオーバーとハートフィブラで強化して拠点化を狙うという使い方をしています。

WiFiで手軽に対戦が楽しめるのがいいですね。
ネット対戦の参加者は猛者ぞろいなので、手軽に勝利とはいきませんが…。

3770Kを殻割りしてリキプロを塗ってみた

前の記事で、3770Kは水冷でオーバークロックをしても水温に対してコア温度がかなり高くなってしまい、熱的に限界が来てしまったと書きました。そこで、巷でウワサの殻割りをしてダイについている熱伝導ペーストをLiquid Pro(通称リキプロ)に変えてやれば、コア温度が下がってもっとクロックが伸びるだろうということで、やってみました。

作業

CPUは裏面にチップ部品がついているので、それを痛めないように導電性スポンジの上で作業しました。最初、メスのような形の精密ナイフ(厚さ0.38mm)や、ホビー用のデザインナイフをヒートスプレッダと基盤の間に差し込もうとしましたが、なかなか入らず、かといってあまり力をかけてしまうとCPUを壊してしまうかもしれないと思ったので、さらに薄刃のものを探し、OFLAの特選黒刃の0.2mmのものを手に入れて改めて挑戦しました。

そうすると案外あっさりと刃が滑り込み、ヒートスプレッダの接着剤を切ることができました。あまりカッターの刃を奥まで差し込むとダイを傷つけるかもしれないので、ヒートスプレッダのカドの部分から刃を入れて、深く入らないように気をつけながら隣のカドまで刃を滑らせる、ということを4辺それぞれに対してやりました。
その後ヒートスプレッダをつまんで持ち上げると、あっさり基板側からはずれ、ペーストまみれのコアがむき出しになりました。

ペーストをエタノールで塗らしたキムワイプでふき取り、余計な接着剤をカッターでそぎ落としたところと、その後ダイの上にリキプロを塗ったところが次の写真です。

リキプロは表面張力が強いのか丸くなってしまい、うまく薄くぬれなかったので写真のように盛り上がった感じになってしまいました。しかしその後ヒートスプレッダを載せなおしたときに特にはみ出したりはしませんでした。ヒートスプレッダはエポキシ接着剤(右の写真)で接着しました。もし、あとでトラブルがあったとき分解できないと厄介なので、接着剤はヒートスプレッダの四隅に少量ずつつけるだけにしました。固まる前にマザーボードのソケットに取り付けて、問題なく取り付けられることを確認し、ソケット金具と、水枕の締め付けで固定してそのまま接着剤を硬化させてしまうことにしました。
ダイにはリキプロを使いましたが、水枕とヒートスプレッダの間は前の記事で使っていたものと同じ熱伝導グリス(ワイドワークから出ている信越のG-751)です。殻割りリキプロの効果の比較のためと、リキプロはアルミを侵すらしいですが銅でも多少変色などがあるとか、時間がたつと固まるらしいので水枕を外すとき大変になりそうなので。
これで熱伝導材のリキプロ化とマザーボードへの取り付けが完了したので、水枕を取り付け水冷系を確認して電源を入れてみることにしました。

4.8GHz動作

PCの電源を投入すると無事動作したので(なぜかBIOSの起動画面で"New CPU Installed"と表示されましたが)、前回の記事で、負荷時のコア温度が97℃になった4.8GHz動作をさせてみました。前回と同じように水温は30℃になるように制御、室温は25℃前後です。
次のグラフが、その4.8GHzでのPrime95実行中の一番高いコア温度の約12時間の推移です。最高温度が74℃で、リキプロ化前の97℃と比べて23℃低下しました。

水枕とCPUの間のグリスも塗りなおしているので、純粋にリキプロ化による効果が23℃とは言い切れませんが、かなり下がりました。

5.0GHz動作

Tj.maxの105℃に対してかなりの余裕が出たので、前回は105℃に達してまともに動作しなかった5.0GHzを試してみました。
コア電圧は1.46V、上と同様のグラフが次の図です。

最高温度は85℃となり、リキプロ化前では熱でダメだった5.0GHzの動作ができました。
それにしても結構低いコア電圧で5.0GHzいけたのは驚きです。良い石なのでしょうか。ただ、それ以上のクロックは、少しだけ試してみましたが大きく電圧を上げないと回らない感触でした。5.2GHzでPrime95がしばらく走るには1.65Vほどのコア電圧が必要で、コア温度も105℃近くまでになりそうでした。
5.0GHzのときのCPU-ZとCoreTempの画像を貼っておきます。

まとめ

クロック リキプロ化前 リキプロ化後
4.8GHz 97℃ 74℃
5.0GHz 105℃? 85℃

というわけで、ヒートスプレッダとダイの間の熱伝導材をリキプロにすることで、20℃ほどコア温度を低下させることができました。以前からひとつの目標というか区切りの数字と考えていた5.0GHzでの常用ができそうでいい気分です。
しかしながら、リキプロはアルミを腐食させ、銅は大丈夫とのことですが、シリコンのダイに塗って果たして大丈夫なのか、全然知らないので不安はあります。長期的な使用でどうなるのか、金属で導電性のあるリキプロがそのうち垂れてきて、どこかがショートしてしまわないか…。いろいろ不安はありますが、まあ、このまま常用してみます。

注意

本記事に書かれているようなオーバークロックヒートスプレッダを取り外すような行為は基本的にメーカーの保証外です。ヒートスプレッダを取り外すことで、数万円もするCPUを壊してしまうリスクが少なからずあります。また、ここに書かれていることは私の環境での動作例でしかなく、ほかの環境やほかのCPU個体で行っても同じようになるとは限りませんし、保証は一切ありませんのでご注意ください。