Z68マザーと3770Kでオーバークロックしてみる

先月4月29日発売になった新CPU、Ivy BridgeCore i7 3770Kを当日購入しました。Z68マザーでもそのまま使えるらしいということで、今まで使っていた2600Kを載せ替えて、TDPの低下を利用して更に高いクロックを狙う目的です。

パーツ構成

まずCPU変更後の構成を紹介。いつものように水冷です。

  • CPU: Core i7 3770K (Batch#:L202B779)
  • M/B: ASUS Maximus IV Gene-z (BIOSバージョン:3305)
  • メモリ: PATRIOT DDR3-1600 16GBキット (8GBx2)
  • ストレージ: ADATA S510
  • 光学ドライブ: LG GH24NS70
  • 電源:Antec High Current PRO 850W
  • ケース:Fractal Design Define Mini
  • ポンプ:Jingway DP-1200
  • リザーバ:EK-Reservoir Combo DCP 4.0
  • CPU水枕:Aquacomputer Cuplex Kryos HF
  • VRM水枕:EK-MOSFET Max IV Gene
  • ラジエタ:Black Ice GT Xtreme 120
  • ラジエタ用ファン:XINRUILIAN RDS1238B1
  • チューブ等:内径3/8"-外径1/2" チューブはPVCチューブClearflo
  • 温度センサー:Aquacomputer Temperature sensor internal/external thread G1/4
  • ファンコン:Aquacomputer PowerAdjust2 USB
  • 冷却液:Aquacomputer DP Ultra (赤)

以前とCPU以外にメモリも16GBに増強、クロックもDDR3-1333からDDR3-1600の速いものに変更しました。

Z68マザーにIvy Bridgeを載せて起動してみる

マザーのBIOSは購入当初のままで、Ivy BridgeのCPUには対応していなかったので、まずはBIOSを更新。OSが入っているSSDが時折認識されず起動できないトラブルに遭遇しましたが、SATAケーブルをつなぎなおしたりいろいろやっていたら確実に認識されるようになり、CPU以外特に変更することなく動作しました。単なる接触不良?
Ivy BridgeSandy BridgePCI-EコントローラがCPU内蔵で、コントローラごと入れ替わったことになったからか、最初はビデオカードのドライバがない状態で起動しましたが、すぐに自動でインストールされました。
ただ、マザーボードのセンサーでIGPUの電圧が0.0Vになっていて(BIOSでもOS上でもそう見える)マザー付属のユーティリティソフトを有効にしていると、ずっと警告がでている状態です。今をもってなお原因不明。

また、Ivy Bridge内蔵のメモリコントローラがDDR3-1600に対応しているので、メモリはとくに設定なしで800MHzで動作しました。まあ、マザーのほうで独自に1600に対応しているので、もともと動いたかもしれません。

オーバークロックしてみる

BIOSでのコア電圧設定1.340Vで、倍率48倍の4.8GHz駆動で、Prime95を12時間走りぬきました。室温20℃〜25℃程度、水温はAquaComputerのPowerAdjust2で30℃狙いで制御。しかし、Tj.max105℃に対して、Prime95実行中の最高コア温度は97℃と、かなり限界に近い状態でした。水温は30℃前後で安定していて、ファンもそれほどうるさくまわってはいなかったのですが…。

続いて、ためしに5.0GHzで起動してみました。
1.46VでOSは起動しましたが、Prime95を数分実行すると、コア温度が105℃に達して保護機能が働いて倍率が下がってしまうので、検証不可能としてテストは中断しました。

まとめ

いまのところ、4.8GHzが常用可能ギリギリのラインといったところでしょうか。それでも、コア温度がかなり高くなるので、常用していいものか迷いますが…。2600Kが4.7GHzで使えていたので、ちょっとがっかりな結果です。
ただ、2600Kが1.45Vで4.7GHz動作OKだったことと比べて、ずっと低い1.34Vでそれ以上のクロックで動作しているので、もっと冷やすことができれば、もう少し高いクロックを狙えるのかもしれません。水温は低く抑えられているのに、肝心のコアが冷えないというのはやはり、ヒートスプレッダとコアの間の熱伝導材料の変更によるものなんでしょうね…。