Core i7 2600Kをオーバークロックしてみる その3 完結編
ラジエタを内蔵にする
前回、VRM水枕のフィッティングと干渉して内蔵できなかったラジエタを、フィッティングを変更、加工してケースに内蔵しました。比較的高さの小さいBitspower製のホースバーブのフィッティングを使用し、さらにその干渉部分を金工ヤスリで削り落として、なんとか干渉をなくしました。
これで背面ファンの位置に取り付けができるようになったのですが、こんどはサイドパネルがラジエタと当たって閉じられませんでした。ラジエタがケースから飛び出しているわけではないのですが、サイドパネルの内側に貼られた吸音材に厚みがあるため、これが当たってしまっていたからでした。この吸音材のラジエタに当たる部分をはがして、なんとかサイドパネルを閉じることができました。
ラジエタの変更と性能チェック
クロックのほうは、結局、コア電圧1.45V、4.7GHzで安定しました。
まだCPU温度には不安があったので、高速なファンではSR1より冷えるというBlackIce GT Xtreme 120に変更。そこで、ここまで使ってきたRDL1238Sと、さらに高速回転のファン、シンルイリアンRDS1238B1を用いて、回転数と水温の関係から、SR1とGT Extremeの性能の違いをしらべてみました。
測定方法
水温はAquacomputer製温度センサーinternal/external thread G1/4とPowerAdjust2 USBの組み合わせで測定。コア電圧1.45V、クロック4.7GHzでPrime95を走らせてCPU負荷を100%にしたまま、PowerAdjust2か、ASUS Fan Xpertからファン回転数を設定し、しばらくして温度が安定したときの温度と回転数を記録。室温はなるべく20℃に保持。温度の表示値については何も較正設定はせずAquaSuite(Aquacomputer製品のドライバソフト)上に表示されたそのままの値です。
仕上げ
GT Xtremeと高速ファンの組み合わせならより冷えることが分かったので、RDS1238B1との組み合わせを採用、PowerAdjust2のファンコン機能で、水温が低いうちは1700rpm程度、水温が30度以上になったら回転数を上げていくように設定しました。最後に光学ドライブをとりつけて、Core i7 4.7GHz常用マシンは一旦完成、これから使用していきます。まだポンプが固定されてなくケースの底部においてあるだけだったり、PowerAdjust2も5インチベイに固定せず置いてあるだけだったりしますが、そこらへんはおいおいなんとかしていきます。
最終的な構成は以下のようになりました。
- CPU: Core i7-2600K (ロット:3129B538)
- M/B: ASUS Maximus IV Gene-z
- メモリ: UMAX DDR3-1333 8GBキット (4GBx2)
- ストレージ: ADATA S510
- 光学ドライブ: LG GH24NS70
- 電源:Antec High Current PRO 850W
- ケース:Fractal Design Define Mini
- ポンプ:Jingway DP-1200
- リザーバ:EK-Reservoir Combo DCP 4.0
- CPU水枕:Aquacomputer Cuplex Kryos HF
- VRM水枕:EK-MOSFET Max IV Gene
- ラジエタ:Black Ice GT Xtreme 120
- ラジエタ用ファン:XINRUILIAN RDS1238B1
- チューブ等:内径3/8"-外径1/2" チューブはPVCチューブClearflo
- 温度センサー:Aquacomputer Temperature sensor internal/external thread G1/4
- ファンコン:Aquacomputer PowerAdjust2 USB
- 冷却液:Aquacomputer DP Ultra (赤)
ところで、ラジエタを変えてからなんとなく4.8GHz、1.495Vでしばいてみたら安定して回ってしまった…。4.8GHzでの常用も視野に入れて、使って行こうと思います。