Z68マザーと3770Kでオーバークロックしてみる

先月4月29日発売になった新CPU、Ivy BridgeCore i7 3770Kを当日購入しました。Z68マザーでもそのまま使えるらしいということで、今まで使っていた2600Kを載せ替えて、TDPの低下を利用して更に高いクロックを狙う目的です。

パーツ構成

まずCPU変更後の構成を紹介。いつものように水冷です。

  • CPU: Core i7 3770K (Batch#:L202B779)
  • M/B: ASUS Maximus IV Gene-z (BIOSバージョン:3305)
  • メモリ: PATRIOT DDR3-1600 16GBキット (8GBx2)
  • ストレージ: ADATA S510
  • 光学ドライブ: LG GH24NS70
  • 電源:Antec High Current PRO 850W
  • ケース:Fractal Design Define Mini
  • ポンプ:Jingway DP-1200
  • リザーバ:EK-Reservoir Combo DCP 4.0
  • CPU水枕:Aquacomputer Cuplex Kryos HF
  • VRM水枕:EK-MOSFET Max IV Gene
  • ラジエタ:Black Ice GT Xtreme 120
  • ラジエタ用ファン:XINRUILIAN RDS1238B1
  • チューブ等:内径3/8"-外径1/2" チューブはPVCチューブClearflo
  • 温度センサー:Aquacomputer Temperature sensor internal/external thread G1/4
  • ファンコン:Aquacomputer PowerAdjust2 USB
  • 冷却液:Aquacomputer DP Ultra (赤)

以前とCPU以外にメモリも16GBに増強、クロックもDDR3-1333からDDR3-1600の速いものに変更しました。

Z68マザーにIvy Bridgeを載せて起動してみる

マザーのBIOSは購入当初のままで、Ivy BridgeのCPUには対応していなかったので、まずはBIOSを更新。OSが入っているSSDが時折認識されず起動できないトラブルに遭遇しましたが、SATAケーブルをつなぎなおしたりいろいろやっていたら確実に認識されるようになり、CPU以外特に変更することなく動作しました。単なる接触不良?
Ivy BridgeSandy BridgePCI-EコントローラがCPU内蔵で、コントローラごと入れ替わったことになったからか、最初はビデオカードのドライバがない状態で起動しましたが、すぐに自動でインストールされました。
ただ、マザーボードのセンサーでIGPUの電圧が0.0Vになっていて(BIOSでもOS上でもそう見える)マザー付属のユーティリティソフトを有効にしていると、ずっと警告がでている状態です。今をもってなお原因不明。

また、Ivy Bridge内蔵のメモリコントローラがDDR3-1600に対応しているので、メモリはとくに設定なしで800MHzで動作しました。まあ、マザーのほうで独自に1600に対応しているので、もともと動いたかもしれません。

オーバークロックしてみる

BIOSでのコア電圧設定1.340Vで、倍率48倍の4.8GHz駆動で、Prime95を12時間走りぬきました。室温20℃〜25℃程度、水温はAquaComputerのPowerAdjust2で30℃狙いで制御。しかし、Tj.max105℃に対して、Prime95実行中の最高コア温度は97℃と、かなり限界に近い状態でした。水温は30℃前後で安定していて、ファンもそれほどうるさくまわってはいなかったのですが…。

続いて、ためしに5.0GHzで起動してみました。
1.46VでOSは起動しましたが、Prime95を数分実行すると、コア温度が105℃に達して保護機能が働いて倍率が下がってしまうので、検証不可能としてテストは中断しました。

まとめ

いまのところ、4.8GHzが常用可能ギリギリのラインといったところでしょうか。それでも、コア温度がかなり高くなるので、常用していいものか迷いますが…。2600Kが4.7GHzで使えていたので、ちょっとがっかりな結果です。
ただ、2600Kが1.45Vで4.7GHz動作OKだったことと比べて、ずっと低い1.34Vでそれ以上のクロックで動作しているので、もっと冷やすことができれば、もう少し高いクロックを狙えるのかもしれません。水温は低く抑えられているのに、肝心のコアが冷えないというのはやはり、ヒートスプレッダとコアの間の熱伝導材料の変更によるものなんでしょうね…。

Core i7 2600Kをオーバークロックしてみる その3 完結編

ラジエタを内蔵にする

前回、VRM水枕のフィッティングと干渉して内蔵できなかったラジエタを、フィッティングを変更、加工してケースに内蔵しました。比較的高さの小さいBitspower製のホースバーブのフィッティングを使用し、さらにその干渉部分を金工ヤスリで削り落として、なんとか干渉をなくしました。

これで背面ファンの位置に取り付けができるようになったのですが、こんどはサイドパネルがラジエタと当たって閉じられませんでした。ラジエタがケースから飛び出しているわけではないのですが、サイドパネルの内側に貼られた吸音材に厚みがあるため、これが当たってしまっていたからでした。この吸音材のラジエタに当たる部分をはがして、なんとかサイドパネルを閉じることができました。

ラジエタの変更と性能チェック

クロックのほうは、結局、コア電圧1.45V、4.7GHzで安定しました。
まだCPU温度には不安があったので、高速なファンではSR1より冷えるというBlackIce GT Xtreme 120に変更。そこで、ここまで使ってきたRDL1238Sと、さらに高速回転のファン、シンルイリアンRDS1238B1を用いて、回転数と水温の関係から、SR1とGT Extremeの性能の違いをしらべてみました。

測定方法

水温はAquacomputer製温度センサーinternal/external thread G1/4とPowerAdjust2 USBの組み合わせで測定。コア電圧1.45V、クロック4.7GHzでPrime95を走らせてCPU負荷を100%にしたまま、PowerAdjust2か、ASUS Fan Xpertからファン回転数を設定し、しばらくして温度が安定したときの温度と回転数を記録。室温はなるべく20℃に保持。温度の表示値については何も較正設定はせずAquaSuite(Aquacomputer製品のドライバソフト)上に表示されたそのままの値です。

測定結果


SR1のデータを青、GT Xtremeのデータを黄色いマーカーで示しています。またRDL1238Sでの測定点はひし形、RDS1238B1の測定点は丸いマーカーになっています。評判どおり、1700rpmあたりでSR1とGT Xtremeの優劣が入れ替わりました。低速ファンで静かに運用するならSR1、高速ファンを使用して最大パフォーマンス重視ならGT Xtremeというところでしょうか。

仕上げ

GT Xtremeと高速ファンの組み合わせならより冷えることが分かったので、RDS1238B1との組み合わせを採用、PowerAdjust2のファンコン機能で、水温が低いうちは1700rpm程度、水温が30度以上になったら回転数を上げていくように設定しました。最後に光学ドライブをとりつけて、Core i7 4.7GHz常用マシンは一旦完成、これから使用していきます。まだポンプが固定されてなくケースの底部においてあるだけだったり、PowerAdjust2も5インチベイに固定せず置いてあるだけだったりしますが、そこらへんはおいおいなんとかしていきます。
最終的な構成は以下のようになりました。

  • CPU: Core i7-2600K (ロット:3129B538)
  • M/B: ASUS Maximus IV Gene-z
  • メモリ: UMAX DDR3-1333 8GBキット (4GBx2)
  • ストレージ: ADATA S510
  • 光学ドライブ: LG GH24NS70
  • 電源:Antec High Current PRO 850W
  • ケース:Fractal Design Define Mini
  • ポンプ:Jingway DP-1200
  • リザーバ:EK-Reservoir Combo DCP 4.0
  • CPU水枕:Aquacomputer Cuplex Kryos HF
  • VRM水枕:EK-MOSFET Max IV Gene
  • ラジエタ:Black Ice GT Xtreme 120
  • ラジエタ用ファン:XINRUILIAN RDS1238B1
  • チューブ等:内径3/8"-外径1/2" チューブはPVCチューブClearflo
  • 温度センサー:Aquacomputer Temperature sensor internal/external thread G1/4
  • ファンコン:Aquacomputer PowerAdjust2 USB
  • 冷却液:Aquacomputer DP Ultra (赤)

ところで、ラジエタを変えてからなんとなく4.8GHz、1.495Vでしばいてみたら安定して回ってしまった…。4.8GHzでの常用も視野に入れて、使って行こうと思います。

Core i7 2600Kをオーバークロックしてみる その2

やったこと

前回からマザーボード、ポンプとリザーバを変更して、
あとケースも購入したので、
またオーバークロックに挑戦してみました。

今回の構成

青字が前回と変更したもの。

  • CPU: Core i7-2600K (ロット:3129B538)
  • M/B: ASUS Maximus IV Gene-z
  • メモリ: UMAX DDR3-1333 8GBキット (4GBx2)
  • ストレージ: ADATA S510
  • 電源:Antec High Current PRO 850W
  • ケース:Fractal Design Define Mini

水冷関係は

  • ポンプ:Jingway DP-1200
  • リザーバ:EK-Reservoir Combo DCP 4.0 (上記ポンプに装着して一体型にできる)
  • CPU水枕:Aquacomputer Cuplex Kryos HF
  • VRM水枕:EK-MOSFET Max IV Gene
  • ラジエタ:Black Ice SR1 120
  • ラジエタ用ファン:XINRUILIAN RDL1238S-PWM
  • チューブ等:内径3/8"-外径1/2"

VRMがかなり熱くなる予感がしたので、今回はVRM水枕を追加してみました。
と、こんな構成で組んでみたのですが、VRM水枕のフィッティングと干渉して、
ラジエタを背面ファンの位置に内蔵できませんでした。

実際には、この位置からはずして、ケースの上にラジエタを乗っけた状態で検証していました。
前回もそうですけど、
38mm厚のファンを使っているので、ラジエタ付属のネジでファンを貫通して固定することはできませんでした。
付属のネジ(M4)の首下を8〜9mm12mmくらいに切って、それでファンとラジエタを固定するといい感じでした。

4.7GHz動作させてみる

前回到達した4.7GHzをこのマザーでやってみるとどうなるか試してみました。
結果は、コア電圧1.42V設定でPrime95が約12時間安定動作しました。
(このときは12時間で切り上げました)

やはりVRMの立派なマザーだと割りと低めの電圧設定でも安定しますね。

4.8GHz動作させてみる

比較的低い電圧で4.7GHz動作が安定したので、もっと上を狙えないかと
試してみました。
結果、1.485VでPrime95が24時間走りきりました。

温度もさほど上がっておらず…といってもこのときは特別冷え込んだのですが。

次は…

一応の目標だった4.8GHzには到達したので、
次はなるべくパフォーマンスを落とさないように、ラジエータをケースに内蔵していきます。

でも、ちょっとBIOSいじった拍子に1.485Vでも4.8GHz動作がこけるようになってしまって、
どこをいじったかよく分からないという状況になってます…うーん。
VRMまわりかなあ…。

追記

BIOS設定のLoad Line Calibrationによって、BIOSで指定したコア電圧値から実際の値が結構かわるようです。おそらく、一度うまく行った4.8GHz駆動が上手く行かなくなったのは、Load Line Calibrationの値が50%か75%でずっとやってきたところを、Autoに設定したことが原因だと思います。コア電圧以外の設定を変えて、もっと安定させられないか検討していたのですが、結局変化が見られないので変えた設定を一通りAutoに戻したときに、一緒にAutoにしてしまったのでしょう。
SandyBridgeはコア電圧以外の設定はあまりクロックアップに効果がないのかも。

履歴

2011/12/6

Core i7 2600Kをオーバークロックしてみる

ことのなりゆき

先月末頃、うちのPCが起動しなくなりました。
水冷にしているのでビデオカードを取り替えるために、一度水抜きをして
新しいカードに挿し替えたら、その後1度目は起動しましたが2回目のパワーオンから
起動せず。BIOSも立ち上がらない。


メインPCがないと何もできない!とあわてて新しいパーツを購入。
BIOSも起動しないとなると原因はマザーか電源かな、というところですが、
マザーの故障の方に賭けて、マザーボードと2600Kを買ってきました。


しかし、その後数日メインPCは何事も無かったかのように動くようになりました…。
原因は不明。
冷却液がどこかに垂れてて、ショートしても壊れるようなところじゃないけど
起動しなくなるようなところに水がついていて、乾いたので動くようになったと考えると
つじつまが合う気もしますけど、分かりません。


で、せっかく倍率ロックフリーのCPUを手に入れたので、
もうSandyBridge-Eが発売されて今更ですが、いろんな記事で5.0GHzまで行くという噂が
あった、2600Kのオーバークロックを試してみました。

CPU水枕、EK-Supreme LTXでオーバークロック

まず基本的なパーツ構成をば

  • CPU: Core i7-2600K
  • M/B: MSI Z68MA-ED55B3
  • メモリ: UMAX DDR3-1333 8GBキット (4GBx2)
  • HDD: HGST 1TB 7200rpm(使ってないPCから引っこ抜いた。製品名忘れた。)
  • 電源:Antec High Current PRO 850W
  • ケース:なし(バラック組み)


水冷でのオーバークロックです。

CPU水枕はEK-Supreme LTX。今のEKWBの製品ラインナップの中では低価格な水枕で、その分構造はシンプルなようです。
高価な水枕には性能は及ばないでしょうけど、普通の使用では十分冷えるしコストパフォーマンスは良いと思います。

そのほかの水冷部品は…

  • ポンプは、リザーバーと一体型の、確かJingway製Magicoolのもの(名前忘れた)。
  • ラジエータはBlack Ice SR1 120。
  • 配管は内径8mm外径10mmのPVCチューブ。


で、この構成で、温度と、Prime95の安定から限界を探ってみました。
HTは有効にしてます。(というかBIOSで無効にするオプションが無いような…)


結果は、4.6GHz、BIOS設定上のCPU電圧1.44Vでなんとかギリギリ、となりました。
この設定でのPrime95実行中のCore Tempによる温度ログ、約24時間分が下のグラフです。

瞬間的に90℃を超えているコアがありますね。危険です。
この結果からこれ以上のクロックアップは無理、もう少しクロックを下げるか、冷却を強化したほうがいいと判断しました。
1.44Vってのも、Core2Quad Q9550が1.41Vで定格の1.8倍(4.0GHz)まで行っていた体験と比べると、ちょっと怖い電圧です。

水枕をaqua computer製cuplex kryos HFに換装

ということで、水枕を変更すればもう少し冷えるかな、と
ハイフロータイプのaqua computer製CPU水枕、cuplex kryos HFにしてみました。

水枕内部で流路を絞って流速を高めた水流を内部の放熱フィンにぶつけて冷やすタイプのようです。


水枕だけを変更して、倍率や電圧などは上と同じでPrime95を走らせて温度を測ってみました。

負荷時の最大温度が78℃あたりで、90℃に達したLTXの結果から10℃以上も下がっています。


この結果を気を良くして、さらにクロックを上げた4.7GHzでPrime95が24時間走る設定を探ってみました。
倍率47倍4.7GHzでPrime95の24時間耐久にCPU電圧設定1.48Vが必要でした。
その設定で同じように温度監視したグラフです。

これでもまだ90℃にいくほどでもなく、動いてます。


しかし、冷えていても1.48Vで使い続けるのはちょっと怖いですが…。
BIOSで設定した電圧より、計測ソフト上の表示は0.02〜0.04Vくらい下がっているので、
マザーの能力が足りないのかな、という感じもします。
あと、やはりハイフローを要求する水枕は圧力損失も大きいようで、
水枕交換前はなんともなかったチューブのポンプ吸入口近くのところがちょっと元気がない感じになっていました。
もう少し流路を短くして無駄を減らすか、ポンプが強いほうがいいですね。


今回はとりあえずここまで。

履歴
  • 2011.11.20 公開
  • 2011.11.27 一部訂正

モえハン キリンS装備を組んでみた

今年2月のワンフェスで手に入れた、りゅんりゅん亭のキリンS装備キットがようやく組めました。というわけで写真をパチリ。

ほぼ公式の組み立て講座ページどおりに組みました。
その中で、組み立て上むずかしかったところなど、反省としてまとめておきます。

反省点

盾の帯(?)をとりつける腕の肘から手首のファーのところまでの部分、かなり余裕がなくギチギチでした。盾の余裕を確認してから肩のほうのパーツを接着したほうが良かったかもしれません。

腿の金具・ファー

腿のファーのすぐ下にある金具の部分、一度バリかと思って切り落としてしまいました。(公式の組み立て講座にも注意が書いてあったのに…)切り口が偶然すごく滑らかになってしまって元の位置が分からなくなってしまったので、接着しなおした位置がちょっとおかしいかもしれません。
それと、ファーのフサの隙間から、肌色のパーツと防具のパーツとの間の接着部分の隙間がチラ見えしてしまっていたので、グレーのパーツの余ったバリを流用して、ファーのフサの面積を増やして隠してみました。

胸パーツ

胸の白い布の部分のパーツ、下のほうが凄く薄く、パーティングラインを消しているうちに少し欠けてしまいました。
そのせいで、肌色のパーツの本来接着部分になるところが露出してしまったのですが、なんとかヤスリで丸みをだしてごまかしました。
それと、上着のファーの部分と白い布の部分の間に余裕がなく、接着するときにデカールがめくれたりしました。布の上の肌色の部分との間にも隙間ができやすいようで、ぎゅーっと押さえた状態で襟の宝石の下辺りの隙間から流し込み接着でなんとかしましたが、事前に熱をかけてよく形を整え、確認しておいたほうがよさそうです。

ヘアバンド部分

形状からして、耳の縁に端っこが来るようになっているのですが、なかなか上手く合いませんでした。これも熱でしっかり形を直した方がよさそうです。

そのほか

うっかりミスというか、慣れていない証拠ですが…流し込み接着で接着するとき接着剤を多く使いすぎて、意外な隙間からパーツ表面に染み出して白くなったりしてしまうことがありました。とても細かく分割されているキットなので、意外なところまで隙間が続いていたりするので、注意すべきなのかもしれません。

組み立て講座では、黒いパーツのスミ入れはリアルタッチレッド1が指定色になっていましたが、なんとなくしっくりいかなかったので、スミ入れ用ブラックを使用しました。

講座には書かれてなかったですが、武器にも軽くリアルタッチグレー1でスミ入れしました。

感想とか

りゅんりゅん亭さんのカラーレジンキットを組むのはゲリョスS装備に続いて二つ目で、プラモもそれほど経験がない私のような素人でも、これだけ見栄え良くできる素晴らしいキットだと思います。接着でできる隙間などもあまりできないように、目立たないようにパーツの分割が工夫されているようで、組み立て中に想像していたより、最終的な出来栄えは良くできました。早起きして頑張って入手した甲斐がありました。

リンク

履歴

  • 2011/06/06 記事公開

顔のテクスチャをいじってみる

カスタム種族の顔のテクスチャをいじってみたので、やったことをメモしておきます。
いじったといっても、ちょっと眉毛を変えたくらいです。

こんなかんじの眉毛にしてみたかったので…

顔のテクスチャをGIMPで開く

カスタム種族のもともとの顔のテクスチャのddsファイルをGIMPで開いて改変していきました。
もとにした種族はLop-Ears Elfなので、ddsファイルはOblivionインストールフォルダ以下のData\Textures\Characters\Lop-ears Elf\L-eEheadF.ddsです。
これをミップマップは読み込まないようダイアログで選択して読み込みました。

「対話的歪め」でいじる

キャンバス上の、片方の眉毛のあたりを選択します。
フィルタメニューから対話的歪めを選びます。

すると新しくウィンドウが開くので、その中で「歪めモード」を選んで、画像の上をドラッグしたりクリックしたりして、望む眉の形に整えていきました。

多少、色にムラができてしまうので、近くの色をスポイトツールで取得して、透明度を高くしたエアブラシツールで自然になるように調整しました。

反対側に反転コピーする

歪め終わったら、まず全体を選択して、新しいレイヤーにコピー、続いてその新しいレイヤーのテクスチャの半分(幅512px分)を選択し、メニューのツール->変換ツール->鏡像反転で未加工だった反対がわの部分をつくります。反転した直後は位置が変ですが、ちょうど合わさる位置へ移動してレイヤーを固定。全てのレイヤーを統合して、dds形式で書き出して完成。

こんなかんじになりました。

CSでカスタム種族のテクスチャを変更

できたddsファイルを適当な名前でTextureフォルダ以下の適当な場所に保存して、元にしたテクスチャのノーマルマップのファイル、L-eEheadF_n.ddsを同じフォルダにコピーしてきて、改変したddsファイル名の拡張子の前に_nを付け足した形の名前に変更。
CSでカスタム種族のespファイルを開いて、Character -> Race...でカスタム種族を選んで、Face DataタブでHeadのテクスチャに先ほど保存したddsファイルを指定しました。

大体こんな手順でテクスチャの(ちょっとした)変更ができると思います。

スクリーンショット


あんまり変わってない…かも

環境

髪型を改造してみる

前の記事で、TES4:Oblivionのカスタム種族用にツノがついた耳メッシュを作ってツノがある種族を作ってみましたが、そのままではツインテールの髪型にツノがめり込んでしまっていたので、髪型を改造して、それを解消してみました。

Blenderでメッシュをいじる

元にした髪型はMBP++に同梱のKKK Hair 004。ツノの付け根が上手く隠れるし、ゲーム中のキャラの元にしたウチのオリキャラのイメージにも近い感じなのでこれを使いました。

まず、BlenderOblivionのインストールフォルダ以下のData\Mesh\Characters\KKKにある、KKK004.nifを適当な作業フォルダにコピーしてきて、インポートしました。
結んである髪の付け根を少し頭の後ろのほうにずらすことで、ツノとの干渉をなくすという方向で改造していきます。

片方の髪の束と髪留め(?)とそのまわりの頂点を選択して、

Pivotは3D Cursorにして、カーソルを大体頭の真ん中においてShift+sのメニューからグリッドにスナップ、rキーでそこを中心に回転させて、結んであるのを後ろのほうにずらしました。

ただ回転しただけなので、頭の表面のほうの頂点の間隔が広くなったり狭くなったりしてしまうので、Ctrlを押しながらテンキーの+か-で選択範囲を広げたり狭めたりしながら、回転操作をして、あんまりおかしくならないように調整しました。
同様に反対のほうも動かします。
それから、同じように回転を使って、結んである髪のメッシュの重なりをバラして、ツンツンした感じにしてみました…が、あんまり納得のいかない感じではあります。

できたら、nif形式でエクスポート。このときに、エクスポートのメニューでStripify Geometriesのボタンが押下されていないことを確認。

これが押されていると、頂点の描画順序の情報が失われてしまうようで、もともと禿げていなかったところが禿げてしまうnifファイルが出来上がります。(これが押されていることに気がつかず、かなり時間を食われました…)

できたnifファイルをNifSkopeで見るとこんな感じになりました。

ちなみに、Stripify Geometriesが押された状態でエクスポートしてしまうと

こんなふうに透過部分が重なったところが禿げます。

egmファイルを作る

Data\Mesh\Character以下の適当な場所に作ったnifファイルをコピーして、
The Conformulatorを起動して、この髪型を適用するカスタム種族が元にした種族はLop-ears Elf mini(耳がピョコピョコしないほうなので多分v0.4)なので、Head fileに\Data\Meshes\Characters\Lop-ears Elf\Head\L-eE_Head001.triを指定。Hair Fileに先ほどコピーしてきたnifファイルを指定して、egmファイルを生成しました。

CSで髪型を登録

CS(TES Construction Set)でカスタム種族のespファイルを開いて、カスタム種族に髪型を追加。
メニューバーのCharacter->Hairでリストを右クリックしてNewで新しく作ったnifを指定、テクスチャに元にした髪型のテクスチャを指定。つづいてCharacter->Raceで出るウィンドウのリストからカスタム種族を選んでBody DataタブのHair Stylesの欄に先ほどのHairのウィンドウから新しく作った髪形をドラッグ。これでいったん保存して、続いて髪形を変えたいコンパニオンのespファイルを開いて、髪型を変えたら保存して、Wrye Bashでマスター指定しなおしました。

これで、ゲームを起動すれば、コンパニオンの髪型がちゃんと新しいのに変わっていました。

やったことを思い出しながら書きましたので忘れてることもあるかもしれませんが、大体こんな手順で、改造髪型を使えるようになると思います。

スクリーンショット


こんな感じで、一応、ツノと髪が重ならないようになりました。
ただ、ちょっと、結んだ毛の束をいじったところで、禿げてしまうところもあるので、今後なんとかしたいところ。

次は眉毛を変えるために顔のテクスチャいじりかなあ…。

環境

  • Windows Vista Home Premium (32bit)
  • モデリング:Blender 4.29b
  • egmファイル生成:The Conformulater v0.7
  • TES Construction Set 1.2.404
  • 改造元MOD:MBP++ 0.9.2とx117Race++ 0.7.7に同梱のLop-ears Elf mini(x117LeE05のほう)とKKK Hair
  • Wrye Bash 275

ご注意

この記事でのやり方はまったくの我流です。もっと良いやり方があるかもしれませんし、他の環境で同じようにやっても上手くいかないかもしれません。ご容赦ください。